St. Bernardus
発音:
醸造所: Sint Bernardus (Trappistenweg 23, 8978 Watou)
ベルギー第5のトラピストビール醸造所であるSint Sixtus Abdijから "St. Sixtus"の名前のライセンスを受けていましたが、 現在はWestvleternのところでも 書いているようにそのライセンスを返上しています。 St. Bernardusと宗教風の名前ですが、修道院などとの関係はありません。
ビールの種類は Pater 6、Prior 8、Abt 12、Tripelの4つです。 どのビールのラベルもお坊さんが左手に丸いグラスに入った ビールを持った絵で統一されていますが、背景の色だけは変えていて、 6がオレンジ色、8が赤、12が青、Tripelが緑色となっています。
ある本(翻訳本)では、この醸造所を St. Bernard と英語風(フランス語風?) に綴った挙げ句、「サン・ベルナール」などと(フランス語風に?)カタカナが 振られていました。 フランス国境に近いとはいえ、Watouは完全なオランダ語地域です。ですから、 読み方は(日本語で近似するなら)「セント・ベルナルドス」でしょう (Sint は 「セント」に近く発音されます)。 ラベルにちゃんとSt.Bernardus と書かれているのに、 なんでわざわざusを落としてSt. Bernardになっているのか、 もしわざとやっているのだとしたら理解しがたいものがあります。

Pater 6
パーテル・ゼス

Prior 8
プリオル・アハト

Abt 12
アブト・トワルフ
St. Bernardus Pater
種類: 修道院ビール
度数: 6: 6%
独断と偏見による評価: ***
色は黒。カラメル香の後ろ側に甘酸っぱさが感じられます。 確かに甘いですが全くくどくなく、心地よい甘さです。 まろやかな味わいでした。
St. Bernardus Prior 8
種類: 修道院ビール
度数: 7.5%
独断と偏見による評価: *****
色は黒。一口飲んで、何だこれ、と思いました。 何と含んだときの香りに吟醸香のような香りがするビールです。 これには驚きました。 適度な甘さで、 本当に幸せなひとときを過ごすことができました。
St. Bernardus Abt. 12
種類: 修道院ビール
度数: 9.5%
独断と偏見による評価: ****
これも色は黒。濃厚で複雑な味と香りを持つビールでした。 さすがにずっとライセンシーだったこともあるのか、 WestvleterenのAbt 12と似ているところがありました。 甘くてどっしりしているのですが、 単にべたべたしているのではなく、不思議と飽きないのです。
St. Bernardus Tripel
種類: 修道院ビール
度数: 7.5%
独断と偏見による評価: *****
これは色は濃い黄色。まず感じられるのは 非常に甘い香(smellの方の香り)です。本当に心地よい豊潤な香りが広がります。 一口飲んでみると、 炭酸は控えめ、酸味もそんなにはありません。 甘味もある程度はあります。 何といってもこのビールのすばらしさは、口に含んだ時に広がる香でしょう。 バナナのような香りさえします。 なめらかで、まろやかで、香り高い、本当に素晴らしいビールです。

St. Bernardus Blond
種類: 修道院ビール
度数: 6%
独断と偏見による評価: ****
これはベルギー国内では原則として売られていません。 輸出専用のビールです。 色、味、香りとも St. Bernardus Tripel に非常に似ていますが、 若干違います。 甘味が少しだけ多めで、炭酸が少なめです。 アルコールもこちらの方が少なめです。 バナナのような香りは Tripel と変わらないか、むしろ 多めのような気もします。


みなさんからのご意見・情報など